BACK

夢見るたまご 7

梅雨の始まった今日この頃、ポケモン達は気圧のせいか低燃費モードだ。
そして、居間のキャビネットの上に置いたふかふかのドームベッドの中でゴロゴロしている 手のりサイズのお人形みたいに可愛い二匹の生き物はチマとチキだ。
訳あって親のいないポケモンの卵に、オレと、パートナーのマクワそれぞれの遺伝子が融合して生まれた ドラゴンポケモンと人間のハーフ。
ポケモンの研究機関に許可を貰って、今はシュートシティに建てた庭付きの家でマクワと二人で二匹を育てている。
マクワに似ている方が、ドラパルトのハーフで名前はチマ。
オレさまに似ている方がオンバーンのハーフでチキ。
“ち”いさい“マ”クワのチマと、“ち”いさい“キ”バナのチキ。
どちらもオレが名付けた。
今日もチマとチキのフワフワな日常を記録していこう。

6月15日
チマとチキが小雨が降る外を眺めている。
ああいう雨はしとしとって表現するんだぞと教えると、
二匹がしとしとと繰り返す。
しばらく雨を眺めた後、チマが「あめー」と言って舌を出してペロペロした。
そこから二匹の話は雨から飴にシフトチェンジしだす。
キャンディは無かったのでアイスを出してみた。
二匹が「あまーい」と言いながらキャッキャしている。
かわいい。
かわいいが過ぎるぜ。

6月16日
今朝はチマがやけにそわそわしていた。
「お昼に見たい番組があるようですよ」とマクワが時計を見て、
ニュース番組からチャンネルを変えると『パルデアの大自然〜オージャの湖の夜明け〜』という、 他地方のポケモンの生態を映したネイチャードキュメンタリー番組が始まった。
ガラル地方にはいないポケモンの映像に大興奮するチマ。
チキはあまりこういうものに興味を示さず、今はチマの隣でオヤツのカステラに夢中になっている。

6月17日
チマとチキは仲良しだ。
けど趣味や好みが違うようで、いつもそばにいるけど、行動は結構バラバラである。
今もチマは、お気に入りのクッションの上でごろんと横になってテレビを観ている。
一方チキはというと、チマの背後でダンスをしている。
先程からチマが振り向くとチキがピタリと止まり、チマがテレビの方を向くとまたこっそり踊り出す。 この動きが面白くてオレはこっそり、そんな二匹の様子を動画で撮影していた。

6月18日
今日は壁と床だけのドールハウスと、ミニチュアのキッチンセットが届いたので ごっこ遊び用のキッチンを組み立ててみた。
手乗りサイズの二匹にとって本物みたいな感覚で遊べるサイズだ。
早速興味津々でミニチュアの調理器具を手に取ってみたりおもちゃの食品を皿に乗せてみたりしている。
これパンケーキ!とお皿に3個4個とミニチュア模型を積み重ねているが、それはトウフだ。

6月19日
チマとチキはお風呂に入る時、お互いの体を洗うのが好きらしい。
今日も一緒に入って、仲良く背中の流しっこをしていた。
チマがスポンジを持ってチキの体をごしごしこすっていると、チキがくすぐったがってきゃっきゃっと笑っていた。
風呂の湯を入れた洗面器に浸かっている時はボールのおもちゃをちゃぷちゃぷ揺らして楽しんでいる。
かわいい。

6月20日
取り込んだ洗濯物をベッドの上に投げ込んでおいたら、ちょうどいい感じに山っぽくなっていたからか 二匹が洗濯物クライミングを始めたので見守ることにした。
よじよじと層になっている服の山を登っていくチマとチキ。
そして頂上に辿り着くと二匹は手を取り合いばんざーい!ってやっていた。

6月21日
庭の家庭菜園で育てているミニトマトが実をつけだした。
まだ青い身を不思議そうに眺める二匹に、これからさらに赤くなるんだぞと教えると
「あか?」と首を傾げた。
まぁ、小さいうちはまだ身が熟す仕組みは難しいかな?
でもそのうちわかるだろう。

6月22日
マクワがジムリーダーの仕事をしている間、チマはテレビの放送をよく見ている。
普段あまりテレビを見ないチキも、マクワの試合がある時はチマと並んで真剣な顔つきをして視聴する。
マクワが活躍すると二匹も嬉しいみたいだ。
そんな話を夜マクワにすると「ぼくがオフであの子達と家に居て、キバナさんだけ試合がある日も同じですよ」と言われた。
なんだか照れくさいな。

6月23日
今日は仕事が休みだったマクワと一緒にチマとチキを連れてピクニックに行った。
出かける前に、食パンとレタスとハムを適当な大きさに切った後、 卵とマヨネーズと塩胡椒を混ぜたものを塗って挟んで……という工程を繰り返して何種類かのサンドイッチを作る。
それを繰り返しているうちにバスケット二個にいっぱいのサンドイッチとおかずが完成した。
「すごい量ですね」とマクワが笑う。
「でもなんだかんだ皆食っちゃうんだよなこれ」
オレも笑った。
何せウチにいるポケモン達全員とオレ達二人の食べる分だからな。
シートを敷いてバスケットを開くとポケモン達が歓声をあげ、中でもチマとチキはキャッキャと小躍りしていた。
「きばにゃ、みて!ぴょこ」
チマが指差したのはゆでたまご、最近のお気に入りだ。
チマは口元に黄身の欠片をつけてニコニコしながらゆでたまごを味わっている。
“ぴょこ”というのは、子ども向けの番組で卵から色んなものが飛び出すアニメを見て覚えたひよこポケモンの事だ。
オレは、チマの可愛いほっぺについた黄身を拭いてやる。
するとチマは、きゅるんっと鳴いてニッコリ笑った。
チキはというと、大きな口を開けてサンドイッチをバクバク食べていた。
チキはハムが好きなようだ。
うまいか?と聞くと、元気にぎゃう!と鳴いた。
その流れでマクワにおいしい?と聞くと、無防備にサンドイッチを頬張っていたマクワが顔を赤らめながらこくりと小さく肯く。
かわいい。
オレ達は夕方まで、ポケモン達とピクニックを満喫した。

6月24日
昨日ピクニックではしゃいだからか今日はポケモン達はのんびりしている。
チマとチキは自分達のベッドでお昼寝タイムだ。
しばらく眺めていると、チマがこねこポケモンみたいにちょこちょこと手招きするような動きで手を動かしていてかわいい。
何の夢をみてるんだろうな。
「ぷきゅぷきゅ」とチマが寝言を言うと、隣で寝ているチキが「ン!」と返事をした。

6月25日
今日はチマとチキとお買い物に出かけた。
お揃いのパジャマを買ってあげようと、チマとチキの事を知っている店長がいるドールハウスに行く。
同じデザインの色違いを並べて見せると、それぞれ水色とオレンジ色を選んだので会計を済ませる。
店を出ようとすると、店員のお姉さんがオマケと言って小さな紙袋を渡してくれた。
中にはクッキーの詰め合わせが入っていた。
ありがとうございますと礼を言って店を出ると、 キャリーの中で二匹は早速貰ったばかりのクッキーを興味津々でふんふんと匂いを嗅いでいる。
オレの方を見て食べたいなぁって顔をしてくるので一枚だけだぞと言うと、 チョコとプレーンとナッツの3択を真剣に悩んでいた。
帰宅後、マクワがいつものスーパーで買ってきたらしい夕食の材料が台所に並んでいるのを見て チマとチキが目を輝かせた。
「おなかぺこぺこ!」
「おてつだいしゅる!!」
今日は何を作ろうかな。楽しみだな。

6月26日
仕事の帰りにスタジアム前にアイスの屋台があったのでお土産に買って帰る。
カップに入ったそれらを皆に配るとチマとチキが一生懸命にペロペロ舐めて、とても嬉しそうな顔をした。
その光景を子供はアイス好きですよねと言いたげな澄ました顔でマクワが眺めているが、 オマエもオレが見てないと思うと油断して幸せそうな顔でアイス食うの知ってるからな。

6月27日
今日は朝から雨が降っている。
チマとチキは二匹で、先日貰ったクッキーを食べながら絵本を読んでいた。
窓の外を眺めながら「あめだねぇ」「あじゅにぇ」と話している。
最近はキュルーンやギャウといった鳴き声以外の言葉をどんどん覚えてきている。
「くっき、おわちゃた」 
「ないない?」
「ないない」
「あいちゅも、にゃいにゃい?」
「うん、ないない」
「じゃあ、なぁに?」
「……ないない」
「にゃいにゃい?」
「……なぁいにゃい」
「くっき」
「にゃいにゃい」
「あいちゅ」
「あいちゅ……なーい?」
だから、オレ達の顔をチラチラ見ながらお喋りでオヤツ追加の催促をするのにもついついニヤけてしまう。

6月28日
今日はマクワとチャレンジャーの試合があるのでキルクスジムにチマとチキを連れてジムチャレンジの見学に行った。
キルクススタジアムの控え室を貸してもらい、 モニターを囲んでチマとチキはマクワがバトルする様子を食い入るように見ていた。
マクワが最後の一匹を倒してチャレンジャーと握手する。
「すごい、すごい」と興奮するチマの横で、チキも同じようにキャッキャとはしゃいでいた。
マクワが控え室に戻ると、二匹が出迎えて「まくわ!」と声をかける。
「どうだった?ぼくのバトル」
そう聞かれたチマが「しゅごかった」と答え、チキも真似をして「すご、かちゃ」と答える。
それを聞いたマクワは照れくさそうにはにかんだ。
「あのね、きばな、おひるごはんつくってくれた」
「きょう、おべんとー、さんどいち、ぎゃう」
「良かったですね、美味しかった?」
などとマクワと二匹が話しているのでオレはすかさずマクワの分のランチボックスをテーブルの上に出した。
マクワのお腹がタイミングよくグーっと鳴ったのでオレ達は笑った。

6月29日
チマとチキはお風呂に入るのが好きなので毎日オレかマクワと一緒に入っているのだが、 最近シャンプーハットというもののドールサイズを見つけてプレゼントしたところ、かかさず使うようになった。
これを使うようになってからはシャンプーが目に入ってしまう事も無くなって、オレ達としても安心して任せられる。
オレ達が体を洗っている間、二匹は洗面器にお湯を張ったプチ湯船に浸かっている。
最近はアヒルのおもちゃが二匹のブームらしく、ミニチュアサイズのアヒルは湯に泳がせて遊び、 二匹にとっては大きな普通サイズのアヒルは、浮き輪やフロートみたいに乗ってプカプカ浮かんでいる。

6月30日
今日は幼稚園児くらいの子向けの言葉遊びの絵本を買ってきた。
表紙を見るとチマとチキが「これは?なんていうの?えほん?よんで、きばにゃ!」と急かすので読んであげる。
色や物のイラストと名前が沢山描かれたそれをひとつひとつ読む度に興味津々できゅーきゅー、くるると鳴いて喜ぶ。
「こりぇは?にゃんてよむの?」
「それはね、すてき」
「こりぇは?なんのかたち?」
「はりねずみ」
「こりぇ!ぴょこぴょこ、ぷきゅぷきゅ!」
「こりぇ、ぷちぷち、ぎゅうにゅう」
「こりぇは、まめつぶ、こりぇは、ぶろっこりぇ」
「こりぇ、こげこげ、こげこげこげこ」
「げこげこ?」
「それはカエル、ゲコゲコは鳴き声だよ」
教える度にチマとチキがほー、ほー?と声を上げるのが可愛い。
マクワも横で聞いているが、チマとチキが目をキラキラさせながら絵と名前を見て楽しんでいる姿が好きなようだ。

7月1日
今日から7月だ。
今月の目標は長い夏に向けてポケモン達の健康管理をしっかりする事だ。
まずは毎朝の体重測定で健康状態を把握しようと思う。
いつものようにマクワがチマとチキを抱っこしてリビングへ連れてくる。
チマとチキはマクワの腕の中で楽しそうにキャッキャと笑いながら手足をパタパタしている。
二匹の体重はキッチンスケールで量っている。
オレがメモリを読み上げるとマクワが記録する。
「チマ、120グラム」
「チキ、150グラム」
「よし、今日も元気だな」
「キュー」「ギャウ」
二匹ともタマゴから生まれた時に比べて体重が増えてきた、背も少しだけ伸びているようだ。

7月2日
今日は暑いのでタライに浅く水を張り、チマとチキに簡易プールを作ってあげた。
二匹はとても喜んでバシャバシャと水遊びをしている。
時々お互いの体にかけたり、じゃれあって遊んでいたり楽しそうだ。
しばらくすると、チマとチキは泳ぎ疲れたのかタオルケットに包まってスヤスヤ寝息を立てていた。
チマとチキが眠っている間にオレ達は庭に出て草木の水やりをした。
家庭菜園のミニトマトももうすぐ食べ頃だ。

7月3日
テレビでやっていた旅番組の今回の舞台は南国だ。
お祭りで島民が踊る映像を見て、チマとチキが見よう見まねで踊り出す。
「ふりつけ、おそろい」
「こうやって、くね、くるん」
「上手ですよ」
「おどり、だいすき」
「もっとおどろう」
「……キバナさん、お仕事は」
「いやぁまあ後メール何通か送るくらいだし?」
……後ろでこっそり踊っていたのがマクワにバレた。
「きばな!おどる!」
「いっしよ、おどる?」
「よし、踊ろう!」
「まったくもう……」
結局オレ達はテレビの前で一緒になって踊り出した。
チマとチキが楽しげに跳ね回る。
他のポケモン達も踊り出す。
マクワは呆れた顔をしてソファーから眺めていたが、どこか満更でもなさそうな様子だった。

7月4日
チマが積み木を一直線に並べている。
どうやら鉄道を造りたいらしい。
「せんろつくる」
「ギャウ、おれもてつだう」
二匹がプラスチックの線路の両脇に積み木を並べて行く。
「ここがえき、ここにおうち、ここが小山のえき、きゅん」
「くるる」
「このさき、うみ」
「しょこに、みずのもりょー、こっこ」
二匹は真剣な顔で線路を造っている。
「チマ、そこ、とんねる」
「あっ、まちがえた」
「ここは、どうろ?」
「そこはわわぅ」
「じゃあここは」
「ここはにもみ。キュン」
「なるほど」
たまに不思議な地名が登場するが、二匹間では何となく通じてるみたいだからそっと見守る事にした。

7月5日
今日は家庭菜園のミニトマトをいよいよ収穫することにした。
もいだトマトをカゴに入れ、チマとチキにひとつずつ持たせる。
水洗いして早速チマとチキと一緒に食べる。
「あまくておいし」
「おいしい」
「こっちも、たべて」
「こっちも」
「おう、サンキュ」
「ありがとう、いただきます」
チマとチキは、自分が手伝った野菜を皆で食べることが嬉しいようで楽しそうにはしゃいでいる。

7月6日
子供向け番組で、着ぐるみのキャラクター達がいないいないばあをして遊んでいるのを見て、 チマとチキが真似して遊び始めた。
マクワが手本を見せてあげるとチマとチキも楽しそうに笑みを浮かべてキャッキャとはしゃぐ。 チキはマクワに自分もしてみせるから見ていてと言うかのようにアピールする。
チキが自分の手で顔を覆ってパッと離すと、そこには覗き込んでいたチマのドアップが。
チキは驚いて尻餅をつく。
チマはキャッキャ笑った後チキに手を伸ばすと、チキは少し照れ臭そうにしながらもその手を掴んで立ち上がった。
「びっくり、ぎゃう」
「ごめんなさい、だいじょうぶ?」
「だいじょうぶ」
「なかよし、なかなおり」
「ギャウギャウ」
「キュルン」
二匹は仲良くニコニコ笑いながらじゃれるように体を擦り寄せ合っていた。

7月7日
今日は七夕だ。
短冊に願い事を書いて笹に飾る。
オレとマクワはそれぞれチマとチキの書いたお願いごとを見る。
『みんなでおにわでプール』
『おいしいおさかなたくさんたべる』
「これは、プールだな」
「そうですね、近いうちに庭にプールを用意しましょうか」
「だな。魚料理フルコースも近いうちにやろう」
オレとマクワは二匹の頭を優しく撫でながら微笑んだ。
夜二匹が眠った後、大きめのビニールプールを注文した。
チキの喜びそうな魚料理のレシピも集めておく。

7月8日
今日は朝から雨が降っているので二匹とも家で大人しくしている。
昼過ぎにマクワがチマとチキにお絵かき帳を渡していた。
新しいクレヨンももらって二匹はご満悦だ。
大きなコップを描いてと言われ、描いてやると二匹はコップの中にキャンディをたくさん描き足して満足げにしていた。
そんな二匹の後ろに気付かれないようにこっそりキャンディを2つ置いておく。
しばらくしてチマとチキは振り向くとすぐにそれを見つけた。
「キュン!あめだま!」
「あめだ!」
「おてがみついてる」
「おてがみ、どこ?」
「ここ、ここ!」
「じょうずにかけたねってかいてある、おてがみ!うれしい!ギャウ」
二匹は嬉しそうに手紙とキャンディを抱き締めた。
かわいくて顔がニヤニヤしてしまう。

7月9日
チマとチキのサイズにピッタリな、ミニチュアの電話をプレゼントすると早速二匹が電話をかけ始める。
「もちもち」
「はいはい」
「らいらいけですか?」
「うちはラメンやさんじゃないです」
「もしもしらーめんじゃないだれですか」
「チマです」
「じゃあチキだよ」
「うふふ」
「……ラーメン屋なんてどこで覚えたんだろう」
「あー、前に他地方のコメディ番組でラーメン屋の来来軒ってコントがあったな」
「へえ」
……などと話していると、二匹が今度はオレ達と電話したそうにしている。
「おでんわきました」
「もしもち」
「もち」
「はい、マクワで……はい、どうも、いつもありがとうございます」
マクワが受話器を取るジェスチャーをして、二匹がそれを真似る。
「ギャウ、こんにちゃ」
「おここんに」
「はい、こんにちは」
「キュン、うふふ」
「チマとチキはどんな食べ物が好きですか?」
「キュル?んっとねぇ、ハンバーグすき」
「おれも」
「あと、おむららいす」  
「カレーも」
「おむらいす」
「カボチャのスプも」
「コーンポタージュも」
「ぐらたんも」
「好きなものいっぱいだね」
「うん、だいしゅき」
「キバナもだいちゅき?」
「おう、大好きさ」
「やったぁ!」
「うれし」
二匹は喜んでピョンコピョンコ跳ねていた。

7月10日
今日は家にあるアイスときのみでパフェを皆で作ろうという事になった。
すこし柔らかくしてバットに並べたアイスをそれぞれ器に自由に盛って、皿に並べたカットフルーツを乗せて…… チマとチキが自分達で盛り付けた、二匹にちょうどいいサイズの小さなパフェがとてもかわいい。
皆、なんだかんだでおかわりして1人三杯くらい食べてしまった。
チマとチキも美味しそうにパクついている。
特にチマは初めて食べたチョコチップのアイスクリームが気に入ったらしく、 一口食べるたびに幸せそうな顔をしてキャッキャと喜んでいた。
「チマおいち!これ、すき!」
「気に入ってくれたみたいですね」
「そうだな、よかった」
「チマ、おかわぃ」
「よーしよし、たんと食べな〜」
「キャッキャ」
「チキはどれが良いですか?これ? っと……はい、どうぞ」
「ありゃと、ギャウ」
二匹の喜ぶ姿を見るとこちらも幸せな気持ちになる。
お腹がいっぱいになってお昼寝する二匹が寝言でパフェの話をしていて可愛かった。

7月11日
今日はオレとマクワの休みが被ったので一緒にナックルシティまで買い物に行く事にした。
結婚してマクワとシュートシティで暮らすようになってからは ナックルで日用品を買う事もあまり無かったので不思議な感じがする。
一通り買い物を済ませてからシュートシティに戻り、マクロコスモスの研究所に立ち寄る。
チマとチキが卵から生まれる時から世話になっている機関である。
「こんにちは、お願いしていたアレ、進捗いかがですか」
「はい、出来上がってますよ。ちょうど今職人さんがいらしています」
「ああ、それなら荷物家に置いて、チマとチキを連れてきます」
職人というのは靴屋の職人さんの事だ。
人間とポケモンのハーフであるチマとチキは原則一般人の目に触れさせてはいけないので、 二匹に合わせた生活用品を手に入れるには、研究所経由でメーカーに依頼する事になっている。
現状ナックルにあるドールショップのみ、訳あって後付けで許可を得ているが、他は研究所からの紹介である。
マクワと二人家に戻り、ポケモン達にお守りしてもらっていたチマとチキをキャリーに入れて研究所に連れていく。
「やぁこんにちはおチビさん」
靴屋の職人さん達がチマとチキに優しく声をかける。
職人さんの一人が、チマ用とチキ用の靴をそれぞれ二足ずつケースから出して、二匹に披露する。
二匹は生まれて初めての自分用の靴に大喜びだ。
「すごい、ぴっかぴか!」
「きれい!」
「じゃあパパ達に履かせてもらおうね」
「うん!」
チマとチキはそれぞれ一足ずつ持って、マクワとオレに渡してくる。
「はい、どうぞ」
「キュン!」
「履き心地はどうだ?」
「ギャウ〜……いいみたい!」
二匹がポテポテと机の上を歩く。
「ギャウ!すごぉい!!」
「わぁ!あちょこ!あしょぼ!」
チマはその場でピョンピョン跳ねて、チキは部屋の中を走り回る。
「おお、元気だな」
「良かったねぇチマちゃん、チキちゃん」
「はしゃぎすぎて怪我しないようにな」
「はぁい」
職人さん達はニコニコしながら二匹の様子を見守っていた。

家に帰ると、二匹は自分の靴を夢中になって眺めている。
「おくつ、いっしょにねる」
「ねる!ギャウ!」
「お靴は硬いからベッドには持っていかない方が良いなぁ……」
「キューン……」
「クルル……」
「そうだな……ま、とりあえず飾っておこうか」
「そうですね」
「かざる」
「かざる、クルル」
二匹はお絵描き帳と一緒にリビングのドームハウスの側に自分の靴を飾った。

7月12日
今日はマクワが休日出勤だったので、オレはチマとチキと一緒に家にいた。
二匹はソファに座ってアニメ映画を観ている。
「キュルン、おもしろいね」
「うん、ギャウ」
「ギャウ!このおねえしゃんすき!」
「チマもしゅき!」
……などと話しながら楽しんで観ていたのだが、 途中で眠くなってきたのかウトウトし始めたので寝室へ連れていき、お昼寝をさせる。
1時間程して様子を見に行くと、チマが眠ったまま手をパタパタさせている。
夢の中で映画にあった踊りのシーンを真似しているようだ。
起こさないようにそっとタオルケットをかけ直してやり、しばらく寝顔を見ていると、チキが目を覚ました。
目をシパシパさせて辺りを見回した後、オレを見て何か言いたそうにモジモジとしている。
「どうしたんだ?もう起きる?」
「……」
「んー?……うおっ!?」
チキはいきなりオレに抱きついてすりすりと頬擦りをした。
「ど、どうしたんだよチキ」
「……ギャウ」
「寂しかったのかな」
「……クルルル」
「よしよし、大丈夫だぞ、みんないる」
頭を撫でると、チキは安心したような顔になった。
モソモソ起きてきたチマが不思議そうに首を傾げていた。
起きた二匹は夕飯まで、映画の続きを観たり、オレ達と遊んだりした。
その後風呂に入り、またアニメを観たがったが、さすがに夜遅いので止めさせた。

7月13日
二匹が左右に揺れながら、ルルル、ルルルと歌っている。
最近子供向け番組でよく流れているやつだ。
かわいいのでロトムにバレないようにこっそり動画撮影を頼んだ。
後で動画を見てみると、チキが途中でカメラに気付きピースをしていた。

7月14日
今日の夕飯はお魚づくしだ。
シンプルな焼き魚、ソテー、香草焼き包み焼き、パイ、マリネ、スープ、等々……
七夕に沢山魚を食べたいと言っていたチキの為に色々と作ってみた。
「ギャウ!おさかなたくさん!すごい!おいしい!もっとたべたい!」
「美味しいかい?」
「おいし!おいちい!」
「それは良かった」
「キバナ!マクワ!ありがと!」
満面の笑みのチキを見て満足する。
チマもパクパクとお気に入りの魚のソテーを口に運んでいた。
お腹がポンポンになるほどたらふく食べた二匹がソファーでのびのびとしている。
「あ〜おなかいっぱい〜」
「つんつーん」
チマがチキのお腹を指でツンツンしている。
「おなかぽんぽこりん」
「チマも!」
「えっ!?」
「ぽこぽんこり〜ん♪」
「ぽこぽんこり〜ん♪」
二匹は楽しげに歌いながら、オレの膝の上に登ってきてはしゃぐ。
「ぽこぽんこり〜ん♪」
「ぽこぽんこり〜ん♪」
「あはははは」
「ふふふふふ」
「こらこら、危ないからここで踊らない」
「はーい」
「はーい」
その日の二匹はぐっすりと眠っていた。
時折クロールみたいに手を動かすので、魚の海の夢でも見ているのかもしれない。

7月15日
今日は朝から雨が降っている。
チマとチキが退屈そうにしていたので、次の晴れの日に皆でピクニックに行く約束をする。
すると二匹は大喜びして、ソワソワと荷造りを始めた。
「まだ荷造りには早いぞー」
「お弁当は何がいいですか?」
「サンドイッチとかが良いんじゃないか?」
「あ、良いですね」
「卵焼きは絶対入れようぜ」
「あとソーセージも」
「デザートは果物にしましょう」
「あぁ、いいな」
「じゃあ……ふふ、嬉しそう」
オレとマクワが計画を立てていると、チマとチキがワクワクした様子で手を取り合い踊りだした。
二匹とも楽しみなのか、尻尾をフリフリと揺らす仕草がとても可愛い。
テレビで天気予報が始まったのでチェックする。
今日から3日後くらいには晴れが続くようになるみたいだ。
それを聞いてチマとチキはさらに喜んで飛び跳ねる。
「やった!おべんとおべと!」
「キャッキャ」
「よぉし、じゃあそれまでにしっかり準備しないとな」
「じゅんび!キュン」
「じゅんびする!」
チマとチキはすっかり元気になり、明日は何をしようかと楽しげに相談し合っていた。

7月16日
今日の二匹は、以前プレゼントしたドールサイズのキッチンセットで遊んでいる。
チキがフライパンを振ると、チマが歓声を上げる。
「すごいすごい!」
「ギャウ、すごい?」
「すごい!」
「つぎはちきんらいしゅつくるぞ〜」
「きゃ〜!」
「ちきんらいしゅはけちゃぷです」
「けちゃぷーはい」
チマがチキにオモチャのケチャップボトルを手渡す。
「こうやってぱっぱっ」
「わぁ〜!!」
「つぎはおりょうりのじかん、ギャウ」
「はい」
「おなべにおゆをいれて」
「はい」
「おたまできざむ」
「はいはい」
「たまごをまぜて」
「まぜますまぜまぜ」
「あれ?たまごなんだっけ」
「おむりゃいすだよ」
「そうだおむむりゃいす」
「そうそう、おむないす」
「できたおむりょりをおさらにのせて」
「はいはい」
「おわり」
「おわり」
途中から工程がだいぶ不思議な事になっていたが、チキンライスはオムライスに無事進化したようだ。
チキがチマにミニチュア模型のオムライスを渡す。
「たべて」
「どうもどうも」
「おあじはいかが」
「たいへんおいしい」
「よかった」
「キュルーン」
「おかわりはごじゆうよ」
「もうおなかいっぱい」
「よかったねぇ」
「おつかれさまでした」
「……お料理番組の先生と助手ですかね?」
「あー、それっぽい」
エンディングテーマらしきものを歌い出したので、どうやら本当にお料理番組だったようだ。

7月17日
チマとチキがPCのキーボードに興味を示しているので、使用していない古いPCを、 文書作成アプリケーションを起動した状態で遊ばせてやる。
二匹がフリーダムにキーボードをカチカチと入力していくと、 画面に“しゃわは葉分偈ル@マう瀞纂ぐでゲけげamyd@#ルポタヨ” ……といった感じでこれまたフリーダムな文章が生み出されていった。
「ははは、ブラインドタッチが上手いな」
などと適当な事を言いつつ見守っていたが、そのうち二匹は満足したようで、 今はソファに座っているオレの横で仲良く寝息を立てていた。
寝ている二匹の頬をツンツンしながら思う。
この子達、将来どんな大人になるんだろう。
そんな事に想いを馳せていたら、帰ってきたマクワがオレにスマホのメールを見せてきた。
「何か文字化けしたみたいな文章のメールが送られてきましたよ」
「あっ」
さっき二匹がキーボードで遊んでいた時のがマクワのメールに届いたらしい。
「初めてのPC操作でコピーペーストとメーラーの使用まで出来るなんてウチの子天才だな〜」
「そんな呑気な……僕ら以外のアドレスに送ってしまったら大変ですよ、コレ」
「あー……」
二匹にPCはまだ早いようだ。

7月18日
今日はチマとチキを連れて定期健診へ行った。
いつも通り研究員さんに預けると、チマとチキは手持ち無沙汰になったのか、 隅っこのソファーで跳ね回りキャッキャとはしゃいでいる。
が、すぐに捕獲されてデスクに連れていかれた。
その際なんとも気の抜けた声で「ああ〜」と鳴くもんだから噴き出しそうになった。
「じゃあお口開けてね〜」
「あ〜ん」
「はいオッケー、次はチキちゃん」
「きゃっきゃ」
診察が終わるとメジャーとキッチンスケールで身長や体重を測られる。
その後しばらく待合室で待っていると、チマとチキが検査結果の紙を持った研究員に連れられて戻ってきた。
結果は特に問題なし。
二匹の小さな歯や爪の手入れなど、オレ達では難しい事もやってもらえるのでありがたい。
「すうじがいっぱいかいてあるねぇ」
二匹が自分達の診断結果を眺めながら文字をなぞる。
「これはすうじじゃないよ、あるぺぺっつだぜ」
「ある、なに?」
「あれ?あるべべ……あれ?」
「アルファベットだよ」
「あるぱぺっぺ!」
「あるぴゃび……ん〜???」
「あるぴゃっ、ぴゃ……ぴゃっぴゃっ」
「ぷー?」
頭に?マークを沢山浮かべた二匹を連れて帰宅する。
それから半日ほど、アルファベットを言う練習が繰り広げられた。
結果、やっぱり言えてなかった。

7月19日
天気予報で久しぶりに晴れマークが並び出したので、明日をピクニック決行日にした。
お弁当用の材料を買い揃えて、おかずの仕込みだけしておく。
チマとチキはお菓子用バスケットに明日のおやつを詰め込んで楽しそうだ。
「明日は早く起きないとな」
「はやくおきる」
「おべんとつくって」
「楽しみですね」
「うん!たのしみ」
二匹は明日が待ちきれない様子で、ベッドの中でクスクス笑ったりモソモソ動いたりしている。
「こーら、明日起きれないぞ〜」 
「おやすみなさ〜い」
「おやすみなしゃい」
「はいおやすみなさい」
「……」
それから十数分ほど、二匹の籠ベッドからヒソヒソと声がしていたが、 やがて寝息に変わったのを確認してからオレ達も眠りについた。

7月20日
予報通り朝からいい天気だ。
チマとチキは昨晩興奮して遅く寝たせいかベッドから起きてこない。
「チマ〜チキ〜、朝だぞ〜」
と声を掛けると、目をシパシパさせながら体を起こすが、すぐにふにゃりと崩れ落ちる。
「まだねむいよぅ」
「キューン」
「まだ寝てていいぞー」
そのまま寝かせておいてマクワとオレは準備にかかる。
すでに起きてきたポケモン達は朝食を終えると、かわりばんこにお弁当を作るオレ達を覗きにくる。
そうこうしているうちにチマとチキも起きてきた。
「ピクニックいくの?わくわく」
「わくわく!」
「おはよう、よく眠れたか?」
「あい!キュルーン」
「ねた!」
「よし、じゃあ出発するぞ」
全員の準備が整い、ポケモン達はモンスターボール、チマとチキはキャリーに入れて家を出る。
行き先はお馴染みになっている、マクロコスモス研究所の敷地内にある自然観測エリアだ。
原っぱが広がっていて、木々や花々が綺麗に整備されている場所がある。
そこにレジャーシートを敷いて、荷物を置いた。
まずポケモン達を出すと、フライゴンやバンギラスは活発に動き回って遊び始める。
二匹はレジャーシートの上でキャッキャとはしゃいでいた。
「ぼくたちもあそぼ!」
「あそぶ!ギャウ!」
「はいはい」
マクワはスマホで動画を撮っているようだ。
オレはチマとチキと一緒に近場に落ちているどんぐりを拾う。
二匹がせっせとどんぐりを転がし始めたので、オレもそれに加わる。
「ほれ、コロコロ〜」
「ころろ〜」
「おっ、上手いな」
「じょうず〜」
「そっち行ったよー」
「まて〜……あっ!」
どんぐりをパシっとキャッチしたチキがハッとした。
「おべんと!」
「あっ!おなかぺこぺん!」
一大事みたいに言い出す二匹に、マクワと二人で笑ってしまう。
「あはは、今から食べるんだよ」
「まだだよー」
「よかったぁ」
「おべんとたべる〜」
「たべよ〜」
お弁当を食べ終えると、チマとチキはウトウトし始める。
「眠い?」
「ねむくにゃー」
「ん〜あそぶ……」
「まだ時間たっぷりあるから大丈夫だよ」
「ん……」
「ねむいねむい……」
しばらくすると二匹はスヤスヤと寝てしまった。
ポケモン達もお弁当をつまみ続けたり、お昼寝したり、まったりとしていた。
マクワとオレは、二匹の体にタオルケットを掛けてあげる。
「この子達の寝顔は天使ですね」
「そうだな」
「幸せそうな顔をしてます」
「本当にな」
穏やかな時間が過ぎていく。
こんな日々がずっと続けば良いな。

しばらくして皆起き出し、オヤツを食べながら他愛のない会話に花を咲かせる。
夕方になり、帰る前に、集めたどんぐりの中からお気に入りを選んでもらうことにした。
「これ!これがいい!」
「チマはこれ!」
二匹はそれぞれ選んだどんぐりを嬉しそうに見せてくる。
「よし、じゃあお土産だな」
「おみやげ!」
「おみやげる」
片付けを済ませて、皆で夕焼けを眺めてから帰宅した。
また行こうな。

7月21日
良い天気なので七夕の日に注文して届いてから中々出せなかった庭用ビニールプールで 我が家始めてのプール遊びを決行する事にした。
大人やポケモンも余裕で入れる広さだ。
「ぷーる!ぷーる!」
「ぷ~!」
「待ってろよ〜今水を入れるから」
「はやく はやくう」
「はやきゅー」
二匹が窓際でぴょんこぴょんこ跳ねている。
プラ製のタライにチマとチキを乗せてプールに浮かべ、オレも水に浸かる。
「マクワも水着着て一緒に入ろうぜ」
「はいはい、ちょっと着替えてきますね」
マクワが着替えてリビングに戻って来た。
「ほれ、二人とも入ってみな」
タライからオレの手に移った二匹を足が浸かる程度に水に近づける。
「わーい!」
「キャッキャ」
二匹は勢いよくバタ足をした。
「ひゃあ、つめたい!みずしゅぱしゃ」
「きゃあ、ちゅめたい!みずぱっぱしゃ!」
「おー、気持ち良さそうだな」
「うん!」
「あい!」
「じゃあぼくも入りますね」
「おう」
Tシャツに水着姿のマクワも庭に出てきて、プールに入る。
水が平気なうちのポケモン達もチャプチャプと足をつけ始めた。
「たまにはこういうのも良いよな」
「そうですね、時間を忘れられます」
「ほれ、チマとチキは泳いでもいいぞ」
「およぐ!えい!たぁ!とぉ!」
「チマがんばれー!とぅ!」
気合いは充分だが泳いでいるとは言えない。
沈みそうになって、水面から飛んで脱出を果敢に繰り返している。
しばらく奮闘した後、疲れたらしくオレの手に戻って来たので、 その間にマクワが膨らませていた二匹のサイズの浮き輪を渡す。
「はい、どうぞ」
「ありがとう」
「ありあと」
チマとチキは浮き輪を抱きしめてニコニコと笑い合うと、浮き輪に体を通し、ユラユラと水に身を任せている。
しばらくすると二匹はバタ足の真似事を始めた。
「バタバタするとすすむ、すすむ、キュルン」
「バシャバシャ、パシャパシャ、クルルル」
「上手いじゃん」
「じょうずじょ」
「おてなみみせちゃう」
二匹で交互にバタ足をして遊んでいるうちに、プール内を一周してオレ達のところまで戻ってきた。
「やったー、とうちゃく」
「ごーる〜」
「よくできました」
「頑張ったなぁ」
「えへへ」
「それほどでもありゅ」
褒めると二匹は嬉しそうに笑う。
その後夕方くらいまで遊んでから、お開きにした。
俺とマクワがビニールプールを洗って物干しに干しているところを二匹が窓際で見守っている。
「ぺたんこだねぇ」
干されたビニールプールを見てチマが呟いた。
「ぺたこ」
「ぺたんぺた、うふふ」
「ぺたたた、くふふ」
二匹は手をパタパタさせながら楽しそうに笑っている。
「ふふふ」
「ははっ」
「あっ!おててもぱたぱた」
「ぱたぱた〜♪」
「おててぱたぱた」
「おててぱたぱた」
「楽しそうだな〜」
「本当ですね」
「明日も遊べるかな?」
「あしたもぷーる?」
「明日はどうかな〜」
「でもまた遊びましょうね」
「うん!」
「あい!」
二匹はお庭のプールが大好きになったようだ。

そんな感じでいつも通りの日常だ。
チマとチキが言葉を覚え始めて、コミニュケーションが取れるようになってきた。
子供の成長は早いなぁ。
二匹は今窓際でヒラヒラ揺れるカーテンの裾をツンツンして遊んでいる。
指先でつつくだけでより派手に揺らせた方が勝つゲームだ。
「きゃっきゃ」
「ゆれるゆらゆら」
「きゃっ」
「どーだ!」
「もっともちょ、キュン!」
二匹は笑い合いながらカーテンを揺らし合っている。
何とも微笑ましい光景だ。

またその内近況を送ろう、それじゃあな。